"#フランス文学"の記事一覧

外国の芸術を学ぶ意義

小澤征爾さんは、音楽は人種や国の違いを超えて理解できるものだとおっしゃっていましたが、確かに音楽は言葉の壁を超えて、直接心に訴えてくるものです。美術作品なども同様です。その点、文学は言語を媒体とするものなので、言葉の壁というものはどうしても付きまといます。言語は理解できても、言葉のニュアンスというものは伝えるのが難しいと言えます。しかし…
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「美女と野獣」 ボーモン夫人が編集したものとディズニー映画との内容の違い

 拙ブログで以前も取り上げたことがありますが、18世紀にフランスのボーモン夫人が編集した(ヴィルヌーヴ夫人の原作を大幅に縮めたもの)「美女と野獣」の話は、われわれがディズニー映画などで知っているものと比べて、二人が最終的に愛で結ばれるというテーマは変わりないものの、細かな点でいろいろ違っており、ベルを追い回す悪役のガストンや、家具や…
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ペローの童話 「赤ずきんちゃん」の「トク トク」と戸をたたく音の不気味さ・「眠れる森の美女」の後半の、人食い鬼の餌…

 どのおとぎ話も、口承されてきた特徴を伝え、言葉の繰り返しが多いのですが、ペローが17世紀末に書いた「赤ずきんちゃん」の話では、おばあさんの家の戸をたたく「トク トク」という音の繰り返しが特に印象的です。オオカミが戸をたたく時もそうですし、その後赤ずきんちゃんがたたく時もそうです。その後に起こる悲劇を予想させて不気味な感じがします。 …
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