拙文「植村武先生の連作短歌『俊寛』について(一)」3 いまごろはいかにかあらむわが妻やわが女童やわが男の子はや 女童はすでに生(お)ひたちをとめさび日ごとにわれを恋ひつつあらむ 置きて来(こ)し子らを思へば耳底に父よと呼ばふ声きくごとし 天つ日のひかりあまねく照らせどもわが哭く涙かわくことなし 恵み深き観世音菩薩ねがはくはわれを都に帰さしめたまへ 「俊寛2」は、「… コメント:0 2023年07月08日 連作短歌 植村武 俊寛 続きを読むread more
拙文「植村武先生の連作短歌『俊寛』について(一)」2 さて、「俊寛」の連作ですが、1~4に分かれてそれぞれ五首ずつ計二十首あります。今回はそのうちの前半部分を紹介したいと思います。 まず「俊寛1」として、「治承三年 前年の秋に、成経、康頼の両人は都に召し還され、いまは、俊寛のみ鬼界が島にあり」と詞書があり、次の五首が並んでいます。 おだやかに凪(な)ぎわたりたる海原のひかり… コメント:0 2023年07月07日 連作短歌 俊寛 植村武 続きを読むread more
拙文「植村武先生の連作短歌『俊寛』について(一)」1 連作短歌の意義・俊寛の気持ちになってその心情を詠む 「巻雲」誌の次号に掲載する作品に、そろそろ取りかからねばいけない時期になってきましたが、まず今年度号(147号)に載せた拙文「植村武先生の連作短歌『俊寛』について(一)」の続きを書く予定です。これは先生の歌集「凌霄(りょうしょう)」に掲載された連作を解説したものです。「凌霄」は、当時母校の大阪市立天王寺中学校の文芸部の顧問をされて… コメント:0 2023年07月05日 植村武 連作短歌 俊寛 凌霄 続きを読むread more