"自作小説"の記事一覧

自作小説「守護神」 あとがき2 わずか二日足らずの出来事になっているのは、ドストエフスキーの影響

 こういう経緯がありますから、特にこの作品には愛着があります。ずっと手元に置いたままだったのを、昨年、同人誌「茅渟の海」が刊行されたのを機に、連載を開始し、それが完了しました。松本芳郎さんの勧めもあって、今回一冊の本にまとめることにしたのです。  二十数年も前の作品ですから、随分、時代がかっています。舞台は京都ですが、三条から出町柳ま…
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自作小説「守護神」 あとがき1 白内障を患っていた1979年に書き上げる

40数年前に書いた小説「守護神」を拙ブログで123回にわたって、ようやく連載し終わりました。発表する機会もなく、ずっと手元に置いたままでしたが、大阪府立堺工業高校の同僚が中心となって発行した同人誌「茅渟の海」に連載し、それが終わったのを機に改めて一冊の本にまとめました(自費出版で、簡素な体裁のものですが)。それが2003年3月のことで…
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自作小説「守護神」123 第32章(その4) 最終 ※注 小説の時代設定は1970年代

「もうすぐ警察が隣りの部屋の家宅捜索に来るんじゃないかな」 「恐れることはないわ。警察に何が分かるもんですか。あなた、隣りの部屋に今日入ったの?」 「うん。あれを盗まれたもんだから、隣りの部屋に入って家探ししたんだ」 「それじゃあ、部屋のあちこちにあなたの指紋が残っているんじゃないの?」  怜子が心配そうに尋ねた。 「その点は…
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