自作小説「一緒にテニスでも同好会」13 第二章(その7)

 「サキ、瀬田さんから電話よ」
 母に呼ばれて、サキはがばと身を起こし、階下に降り、リビングルームの隅
にある電話台の所へ行った。
「真紀、ひさしぶり」
「サキ、元気?」
「まあ、ぼちぼちやってるわ」
「サキらしい言い方ね。私の方は全然駄目。また振られてしもうた」
 真紀はからっとした口調で言った。
「えっ、まだ付き合い始めて半年ぐらいやなかった」
「そう。そんなところやわね」
「大体、真紀、あんた男に尽くし過ぎなんやない」
「そうかな」
「それで甘く見られてるんやない」
「貧乏くじを引いてるんかもしれへんわ。それはともかくとして、今日電話し
たんは、高校の同窓会の案内の件なんよ。来月十一日の日曜にすることになっ
たんやけど、あなた予定入ってない?」

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