自作小説「守護神」50 第13章(その5) ※注 小説の時代設定は1970年代。

「一応事情を説明しておこう。俺がこの部屋に来たら、先客がいたんだ。それがこの君だ。何か借りたいものがあるということだったが、何だったかな」  「いえなに、定規をちょっと貸してもらいたいと思ったんで。長いのでも短いのでもいいんですが」      島津は咄嗟に思いつくまま言った。木村は何も言わず、机の一番上の引き出しから三十センチ差しを…
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